ようこそ、展示会!ビジネス・産業振興のために

一般社団法人日本能率協会
2017/03/23

PB・OEMは社会の未来を見すえるためのヒントと意気込みに溢れている 『第9回 国際PB・OEM開発展』

今や日本は、プライベートブランド(PB)でひしめいている。低価格で便利なことが売りだったコンビニですら、PBをつくり、高級路線をアピールしている時代だ。 

国際PB展・OEM開発展のブースをひとつひとつ眺めていると、ユニバーサルデザイン、インバウンドといった社会の流れにPBはよりマッチしているのだと感じる。それはブースに書かれた「ハラル対応」「グルテンフリー」などのサインからも読み取れる。あらゆる文化、身体能力、年齢の人間が集まるグローバルな都市では、個性に対応できる柔軟なシステムが必要だ。
そういったPBやOEMの新しい糸口を探して、来場した2人のバイヤーに来場の理由や、どういった出会いがあったかなどを聞いてみた。

PB,OEMPB,OEM

1日1億円、売り上げた商品も。昔ながらのものでもアイデア次第で爆発的ヒットを出せる

「大型スーパーと勝負しても勝機はない」という言葉を、取材中に何度も耳にした。大量に仕入れることで安価な商品を提供する大型スーパーとは、値段で勝負しても成り立たない。 
では、高品質なものを低価格で提供する大型店に対抗するにはどうすればいいのか。株式会社東京食品サービスの松田幸一さんに聞いた。
東京食品サービス,松田幸一さん

「中小メーカーには、大手量販店が求めるような量に対応できないことがあります。低コスト製造の為の設備投資が必要であり、より利益を上げることがPBにもとめられているのです。

私がやっているのは、昔から愛され続けてきたものを色々な販路にあわせて販売していただけるよう、広く手にとってもらえるような商品に生まれ変わらせることです。
小売店ではまず手にとってもらわなければ、購買につながりません。そのためにはまず見た目が重要です。

PB商品には素朴さ、素材感の分かるパッケージが好まれますので、全面印刷をバッチリしたものより中身が見えて、素材感のわかるデザインにすること。包材にお金をかける必要はありません。
今まで私がお手伝いをして最も反響が大きかった商品は昔からある寒天菓子です。
昔ながらの製法で味を守り、国産の原料を使用し現代風にアレンジしました。
ある通販番組で取り扱っていただいたところ爆発的に人気が出て、1日に1億円も売り上げたほどです」

PB,OEM,セミナーPB,OEM,俯瞰

自分には商品を作る技術や設備を持たないため、メーカーの作るものを販売する『お手伝い』をするのだという松田さん。時間を見つけては百貨店や小売店に足を運び、商品を見て回っているのだという。
その中で気になったものがあれば、メーカーを確認して直接電話をすることもあるそうだ。
例えば店に並べられたとき「お買い得感のある量」というのがある。
100gで300円より300gで1000円の方が売れる場合がある。ベンダーだからこその視点でビジネスの糸口を作り出せるのではないかと語る。
商品を売ることに関して、豊富な知識を持つベンダーは作ることで手一杯のメーカーにとってはかけがえのないパートナーとなるはずだ。

展示会だからこその応援システムが心強い!

またパートナーを探すなら「ネクストマッチング商談コーナー」が便利だ。バイヤーの探している商品の一覧表があり、自社の商品が条件にマッチしていると思う企業が、面談を申し込める。横浜ロイヤルパークホテルの購買部 今村文男さんも、会社の検討課題である商品を探すために展示会へ足を運んだ。

横浜ロイヤルパークホテル,購買部 今村さん

「ホテルの扱うPB商品は、決してロットの大きなものばかりではありません。一般流通(コンビニや百貨店など)に流れているロットと、ホテルのロットでは規模が違います。とはいっても衛生面や安全性は必要不可欠なことであり、取り組んでいただけるメーカーも、そういった条件の整ったところになります。自社の条件・希望を率直にお話し、併せて先方の希望条件も含めた上で商談(面談)ができればと考えています。また、一方で地方再生や町おこしなどといったことにつながるような話にも発展しないかとも期待しています」 

PB展、HCJ展ともに自然派などの原料にこだわったコスメ商品のブースが目についた。最近は、女性向けのコスメにこだわるホテルが増えている。アメニティは、ホテルを選ぶ理由・要素の一部であり、プラスαの決め手にもなりうるのではないだろうか。だが「アメニティが例えばブランド品なら高級感がある」のは当然の話で、様々なブランド品のアメニティを置くホテルも増えたため、今やありがたみがかなり薄くなってしまったように感じる。 

「ホテルの名前をソープやシャンプーのボトル、アメニティに入れるのは業界としても定番ですが、アメニティ・OEMの考え方が変わってきたと感じます。国内メーカー、海外メーカーのそれぞれのトレンド、今後の展開も含め、今回はじっくりメーカーさんのお話を伺っていこうと考えています」 

ホテルにアメニティがあっても、それが自分に合うものかどうかわからない。多くの女性は、ホテルを利用する際には普段使っているコスメ一式を持って行っていくだろう。また、好みとは別に「安全」を大事にする人も増えてきている。ホテルのアメニティも、個人の嗜好や体質に合ったものを選べるようになると便利だろう。そうなると、小ロットというのは確かにキーワードになるだろう。

他社との差別化を行うからこそ、PB・OEMは絶対的に必要

日本能率協会,富浦渉,HCJ運営

日本能率協会の富浦渉(本展の運営責任者)は、
「日本は、少子高齢化の時代に突入をして、2030年には、人口の1/3が65歳の高齢者となります。今までの、PBはどちらかと言うと、大量生産による「価格の安さ」というイメージが非常に強かったと思います。ただ、確実に人口の減少が待ち構えている中、「大量生産・大量消費=安い」という時代は終わっていると思います。

また、地域・地方のスーパーは、大手量販店と価格での勝負では勝てないと思います。
大手量販店が扱っていない・扱うだけの個数が調達できない商品を持っている中小メーカーと共同開発する「PB」で大手量販店との差別化、お客様の囲い込み商品として提案をしていく時代になってきています。

OEMに関しても、今後、需要が高まる分野と考えます。
昨今騒がれている「人手不足」が大きく影響してきます。特にサービス業の人手不足は深刻で、インバウンド需要がある中、迎える側の人員不足がサービス業の売上拡大を止めてしまっています。「生産性の向上×価値向上」を図っていくために、全て自社で生産・製造していた物を、他社に委託する事が必要不可欠となり、需要が増していくと思います。

次回、国際OEM・PB開発展と若干、名称を変更して、更なる需要の拡大に取り組んでいきたいと考えております」 

国際PB展・OEM開発展は、社会の未来が見える展示会だ。

現状に対応するだけでは、10年後に生き残れるかはわからない。来たるべき未来を見据えて、今、対応することが必要だろう。その答えがPBやOEMに潜んでいるのではないだろうか。
 

第9回国際PB展・OEM開発展』『HCJ2017
■会期 / 2017年2月21日~24日
■会場 / 東京ビッグサイト
■来場者数 / 5万6,367人(4日間合計)
■出展者数 / 72社(97小間)

text:和久井 香菜子 photo:小林 靖 

ページの先頭へ
< /body> < /html>