ようこそ、展示会!ビジネス・産業振興のために

一般社団法人日本能率協会
2017/04/10

日本というブランドへの絶大なる信頼を感じた『FOODEX JAPAN2017』

FOODEX JAPANは、主催者、出展者ともに自負する国内最大級の食に関する展示会だ。幕張メッセの会場は大小のブースで埋め尽くされ、各出展者は自慢の食材を惜しみなく提供している。開催4日の間に来場者は8万人を超し、年々その規模は膨らんでいる。

カテゴリーは大きく海外各国と国内に別れており、その中からいくつかの出展者に話を聞いた。そこから感じたのは、出展者の国や地域に対する大きなプライドと、日本に対する絶大なる信頼だ。

 FOODEX入り口

舌の肥えた日本に認められることがビジネスの鍵! と言い切る海外勢

まずは、ヨーロッパの出展常連国。世界的に有名なブランドがいくつもあるが、基本的には中小企業がビジネスの中心にあると聞く。

案内する女性缶詰

「農家の第一次産業の人たちが、加工から輸出までを一貫して行うことが多いんです。オリーブを収穫したら、絞って瓶詰めして、付加価値をつけて売るところまでをやってしまいます。地域の特産品をみんなで大切にして、昔ながらの伝統を守って生産を続けているんです。日本は、こうしたクオリティの高さをきちんと見極めて購入できる目を持っていると私たちは考えています」

先進国からの輸出に関わる価格は安くはない。だが日本の消費者はそのクオリティを見極める力があるという。例えば、高級食材の生ハム類は、日本はEU域をのぞけば、アメリカに次いで2番目に大きな輸出先なのだそうだ。一方で南米の国も、自国の商品に自信を見せる。

Super Foods Peru日本初上陸

「農作物をもう何十年と日本に輸出していますが、冷凍、加工、生鮮のどれも、栽培から加工まで、高い技術を持っています。最近、政府はスーパーフードに力を入れており『スーパーフード』の冠がついたブランドを立ち上げました。今回出展者の半数以上がそのブランドに関係しています」

同じく南米の別の国からは、印象的な言葉があった。

「日本は世界的に見ても品質に厳しい国です。日本に輸出することは、アジアに限らず世界中に輸出する際のモデルになると考えています。そして我が国の企業は日本の品質に対する厳しさに対応できるポテンシャルを持っていると確信しています」

紹介する女性カカオ

南米各国は新しい食材の輸出にも意欲的で、ブラジルナッツやバルナッツといった珍しいナッツや、パモーニャというトウモロコシベースの食材を日本市場に売りたい意向だ。

スーパーフードを押し出している国のものだが、2013年にアマゾンで発見されたばかりの「インカの赤い涙」という唐辛子の一種も展示されていた。クセがなく日本人に受け入れられる美味しさだ。

どの国も、日本の消費者の肥えた目や舌を高く評価しており、その市場に自信を持って乗り込んできている印象だ。日本能率協会の海外ゾーンの担当者に話を聞いた。

チーズもちぶた

「少子化によって、日本の市場がどんどん小さくなっている一方で、まだまだ海外からすると日本は魅力的な市場です。スーパーやコンビニで、あれほどの品揃えがある国はなかなかありません。日本の消費者は味だけではなく品質に関しても求めるレベルが高く、より高品質で結果、高額な商品が求められる傾向にあります。日本で人気のものは他の国でも人気が出るだろうという認識は、各国共通で持っていると思います」

確かに、日本ではビールひとつ取っても数え切れないほどのブランドがある。海外に行くと、ビールは1種類しかないなどということがよくあるものだ。日々これだけの選択肢に囲まれて生活していたら、品質を見極める目が厳しくなるのは当然だろう。国内企業が海外に目を向ける一方で、海外からはまだまだ熱い視線が日本に送られている。

​多種多様な自治体の金の卵達を応援するための施策、テーマとは?

そして国内からは各自治体から自慢の商品がズラリと並んだ。県外はもちろん、国外も視野に入れ、企業をサポートする形での出展だ。

高知県ブースうまいもの大賞2017

四国のある県は、

「観光・外商・移住ということで、まず観光で来てもらって移住につなげよう、いいものを県外・海外に売っていこうという取り組みをしています。県内には、魅力のある素材がまだまだ沢山あります。その素材の良さを活かした商品づくりが求められており、それに対する支援をしていければと考えていますし、素晴らしい商品をどんどん県外に売っていきたい。」

と、新商品の発掘、外商に力を注ぐ。この出展者は「FOODEX美食女子」へのエントリー商品も多く、高い意識がうかがえる。「FOODEX美食女子」への取り組みをしている他の出展者にも話を聞いた。

はちみつじゃばら紀州館

「首都圏の販路開拓をするのには、大型展示会に出るのがもっとも直接的にマッチングする機会が多いと考えています。国内消費が減少していく中で、国際バイヤーもたくさんいるので、いいチャンスです。バイヤーさんは目新しいものを探していると思うので『じゃばら』という柑橘類や地酒など、よそにない、変わった商品や新たな商品をアピールしています」

国内にも、まだまだ知られていない商品がある。それらの全国デビューへの足がかりにするのに、展示会の活用は最も効果的だ。一方で自県の取り組みを広く知らしめるために出展しているところもある。

日本酒ブース案内する男性

「東日本大震災の影響でいろんなものが売れない、風評被害もあり、売れても値段が安いなど様々な困難がありました。信頼を取り戻すために、我々のプライドを、もう一度作る側にも、買ってもらう側にも伝えたいと思っています。品質も味もいいと自負しているので、もっと売り出していきたいですね。本県の日本酒は現在、全国新酒鑑評会において、金賞受賞数で4年連続日本一です。

こうした展示会を通してバイヤーのみなさんに我々の酒を認知してもらいたいと考えています」

また、食品の展示だけでなく、物流面のメリットを併せて提案する出展者もいた。

ねぶた祭味噌汁サーバー

「今回は、我々が押している『A!Premium』という物流の新しいシステムのPRに来ました。県では、運送業者と連携し、地元の美味しいものをより早く、より遠くに、新鮮なまま届ける新しい流通サービス『A!Premium』を展開しています。この『A!Premium』では、高鮮度な商材を翌日午前中には国内の大部分のエリアへ、さらに海外ですと、翌日夕方には、香港、台湾までお届けすることができます。地元の美味しいものを、より多くの皆さんに知ってもらいたいですね。」

以上のように各自治体で事情が異なり、出展の趣旨はさまざまだ。アジア最大といわれるこの展示会を、どう活用したらいいのか、日本能率協会の本展の国内出展担当者に聞いた。

JMA国内担当

「バイヤーの方々は、自分が知らない地方の会社の、『東京に進出したら売れるんじゃないか』と、いわゆる金の卵を探しに来ます。そういう地方の会社とバイヤーが出会う機会創出の場として、FOODEX JAPANはうってつけです。また単体でブースを借りる資金のないところは、自治体のブースで出展し、ビジネスチャンスを広げて欲しいと思っています。自治体によって状況は異なると思いますが、資金的な援助はもちろん、人員的なサポートもできるので、例えばバイヤーさんと商談している間にブースに立ってもらうといったことができると思います。会期前は、みなさん右も左もわかりません。そのため、各自治体の出展者向けに成功している事例を伝える活動を行っています。システムを知っているのといないのとでは、展示会で得られる効果がまるで違いますから、こちらもきちんと伝えてきたいですね」

活気溢れる会場では、さまざまな出会いがある。バイヤーと出展者だけではなく、出展者同士の交流、イベントに参加すればライバルの動向もわかる。海外からのバイヤーが多いことに驚く出展者もいた。自分たちが考えている以上に、自分たちの商品への注目度は高いかもしれないし、品質を評価してくれるかもしれない。当たり前だと思って意識していなかった商品の魅力に気付くこともあるはずだ。他のブースを覗くことで、自分たちの立ち位置が明らかになる場合もあるだろう。それが次へのステップになるはずだ。

FOODEX JAPANをどう活用するかで、ビジネスの展開が大きく変わっていくだろう。

FOODEX JAPAN 2017(第42回 国際食品・飲料展)

■会期 / 2017年3月7日~10日

■会場 / 幕張メッセ 1〜10ホール

■来場者数 / 8万2,434人(4日間合計)

■出展者数 /3,282社(3,879小間)

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