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一般社団法人日本能率協会
2017/05/17

目覚ましい進化を遂げるドローン ソリューション化が進み、実用的なサービス提案が目白押しの『国際ドローン展』

運用を特定の目的に絞ったドローンが続々登場

日進月歩の速さで、目覚ましい進化を遂げている“ドローン”。

国際ドローン展』は、まだ3回目を迎えたばかりだが、出展ブース数や会場の専有面積に対して来場者が多く、注目度の高さを示している。日本能率協会の『国際ドローン展』担当者は、第1回目に比べて、展示会の内容も、充実度が増していると話す。

「『国際ドローン展』は、今回で第3回目を迎えたばかりの歴史が浅い展示会です。第1回では、ドローンの機体展示が目立つブース多く感じられましたが、第2回、今回と回数を重ねるごとに“どういうカタチで使えるのか?” という、具体的な活用方法を提案する企業が増えてきました。たとえば、山中深くにあるインフラの点検や高層建築物など危険な場所の補修ですね。

プロモーション映像を空撮するといった用途もあります。機体性能の向上を図る進化とは別に、特定の場所や用途で活躍するドローンが次々と開発されています」

全自動でドローンを運用するための基地ユニットを出展している企業ドローン基地ユニット

全自動でドローンを運用するための基地ユニットを出展している企業を発見。天板部分が左右に稼働する仕組みになっており、格納しているドローンの離発着時に開く仕組み。

また、天板はソーラーパネルになっており、格納されたドローンは、ワイヤレス給電により充電される。なお、ドローンは、あらかじめ設定されたルートを飛行させることができるので、運用時にオペレータを必要としないのが特徴。

線路、橋梁、道路など、遠方の現場へオペレーターを派遣する必要がなく、効率的にインフラの保守・点検ができるという。工場やプラントなどの設備で巡回飛行をさせ、容易に人が立ち入れない場所や危険が伴う場所などの点検にも活用できる。

ベースとなる機体 さまざまなオプション

 

ベースとなる機体に、さまざまなオプションを搭載して、目的に特化したドローンを提供する企業

 

ベースとなる機体に、さまざまなオプションを搭載して、目的に特化したドローンを提供する企業も登場している。敢えてGPS非搭載にすることで、トンネル内部などの場所でも運用できるドローンや農薬入れたポッドを搭載した農薬散布を目的としたドローンなどが展示されていた。

企業からの依頼に合わせて、機体設計はもちろん、制御用プログラムの制作やオペレーターのトレーニングまで対応するという。また、ブースの一角には、海外の展示会で注目を集めているVRシステムを取り入れた操作システムも展示。常に最新のテクノロジーをカバーしている。

保守・点検や空撮といったサービスを提供しているブース

こちらのブースでは、保守・点検や空撮といったサービスを提供しているほか、ドローンのラッピングサービスにも対応。専用シートを制作して、ドローンをラッピングする仕組みで、ドローンの外観デザインを、企業のコーポレートカラーなどへ、手軽にカスタマイズできるのが特徴だ。

カスタマイズの事例として、神風プロダクションとコラボしたデザインのドローンを展示。曲面で構成されたドローンをラッピングして見事な『痛ドローン』に仕上げている。また、ドローン本体だけでなく、操作用のプロポも、もちろんラッピングに対応。

用途に向けてカスタマイズが進むドローン業界

ドローンに搭載する各種センサー技術やAIの性能が急速に向上しているとはいえ、万能というわけではない。運用する場所や目的をより具体的に想定することで、実用性を確保しようという取り組みが進んでいる。

そこで求められてくるのが“カスタマイズ性”である。機体の形状をはじめ、搭載するモーターやカメラの性能などはもちろん、制御用のソフトウェアに至るまで、目的の用途に合わせて最適化することが、実用化確保のカギになるのだ。

日本能率協会の担当者は「ドローンは本体の性能が高いだけでは、実用的に運用することは難しいです。作業に必要な機能を備え、それを的確に利用できる操作性を実現しなければいけません。

ゴルフ場で、プレイヤーに軽食や飲み物、ゴルフ用品などを届けるサービスがありますが、それもサービスを提供している企業が、ドローンソリューションを開発している企業に依頼をして実現したものです。今後は、そういったニーズが増えていくでしょうね」 と語る。

Rakuten AIRMAPブース ドローンを利用した物流サービス

 

ドローン

 

ドローンを利用した物流サービスを提供している企業も出展。

ゴルフ場で提供しているドローンは、同サービス向けにドローンソリューション開発企業と共同開発されたもの。15インチのプロペラを6枚備えたヘキサコプターで最大積載量は約2kg。

飛行可能な距離は片道約5kmで、GPSに加え、画像認識とビーコンなどの技術を組み合わせ、目的地に着陸をするシステムを採用している。また、同社では、米企業と合弁会社を設立し、ドローン向けの航空機管制ソリューションの提供を開始。

飛行が許可されている空域や制限のある空域などを地図上に表示できる仕組みで、オペレーターが手軽にドローンの位置と飛行可能空域を確認できる。同時に空域管理者へもフライト情報が送られるシステムを備えており、ドローンの航空管制をスムーズにできるという。今後、ドローンの活用が普及した際に、必須のソリューションと言える。

展示会での出会いが新たなビジネスに発展

第3回を迎え、早くも“ビジネスシーンでの実用化”が見えてきたドローン。とはいえ、ドローンの活用がはじまっているのは、ごく一部に過ぎない。

業界的には、いまだ黎明期と言える段階だけに、技術を持て余している企業や団体は少なくないが、こういった展示会がきっかけになり、コラボビジネスに発展するケースもあると先ほど登場した日本能率協会の担当者は語る。

「昨年の『TECHNO-FRONTIER』に工学系大学が出展していたのですが、来場者としていらした企業の方が興味を持ち、産学連携のコラボビジネスに発展しました。

今回の『国際ドローン展』では、その成果として共同のブースを出展し、ビジネスシーンでの活用事例を披露しています。

ドローン技術を持った企業や団体は、もちろんその情報をオウンドメディアで紹介しているのですが……企業同士のコラボや産学の連携などは、技術者同士がコミュニケーションをとることで進展するケースが多いです。『国際ドローン展』がそういった場になってくれると良いすでね」

産学連携の共同ブース ドローン

昨年の『TECHNO-FRONTIER』をきっかけにして実現した産学連携の共同開発プロジェクト。今回の『国際ドローン展』に、両者の共同ブースが出展されていた。

大手の建設会社と大学の研究室が共同で開発したドローンは、建築物の保守を目的とした機体。ドローンに、建材の補修材を搭載し、細長く突き出したアームを使い、補修材を吹き付ける。アームの先端には、カメラが搭載されており、撮影した映像をモニターで確認しながら作業できるため、高所での作業など、肉眼で認識できない場所でも、的確に作業できる仕組みになっている。

『TECHNO-FRONTIER』や『国際ドローン展』では、企業の開発者が訪れているケースが多く、自社では持っていない技術を探しているケースが多いため、企業同士のコラボも見られるという。

普通、展示会と言えば、出展者側は“とにかく商談! 何件成立するか、どれだけ売り上げがあがるか?”という意識になりがちだ。『国際ドローン展』では、展示会の会場で、すぐに商談が成立するケースは多いとは言えない。

しかし、確かな技術を持っているならば、大手企業とのコラボなど、新しいビジネスに発展する可能性は高い。ネットでは伝えられない“想い”を伝えられることが展示会ならではの魅力だろう。

第3回国際ドローン展

■会期 / 2017年4月19日~21日

■会場 / 幕張メッセ

■来場者数 / 6822人(3日間合計)

■出展者数 /51社(101小間)

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