ようこそ、展示会!ビジネス・産業振興のために

一般社団法人日本能率協会
2015/07/24

環境はビジネスに直結した!『気象・環境テクノロジー展』『猛暑対策展』が大盛況

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なんだか毎年「今年は異常気象」と言っている気がする。2015年は梅雨入りも明けもぼんやりし、ゲリラ豪雨はすっかりおなじみに。そしてなにより、連日の真夏日・熱帯夜という猛暑がつづいた。『気象・環境テクノロジー展』と『猛暑対策展』は、そんないまの日本をタイムリーにとらえた展示会。事実、取材を行うメディア関係者の数も多く、注目具合が分かる。2つの展示会を通して、社会がどのように動こうとしているのか探ってみよう。

【気象・環境テクノロジー展】天気予想は未来予想の領域まで辿りつけるか?

気象学の歴史は長い。しかし天文、地理、物理、数学とさまざまな要素が複雑にからみ合い、いまだ解明されていないことが多い。この人類が挑み続けてきた難問に、最新テクノロジーが対峙するロマンが『気象・環境テクノロジー展』にはあふれていた。

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気象研究最大の目標は、より正確な予測技術の確立だろう。その一翼を担えるよう大手無線メーカーでは、小型気象レーダーを開発した。置ける場所が増えれば、観測データーの収集がはかどる。海外の研究機関などから多数声がかかっており、今後の展開が楽しみである。

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日射量、風力などの観測システムは新しいエネルギーに欠かせない。定期的なメンテナンスがむずかしい山間部などを想定して開発された観測器は、側面の太陽光発電パネルだけで消費電力をまかなえるシンプルさと、防水・耐久性に考慮されたボディを兼ね備える。日本のデッドスペースが生まれ変わるかもしれない。

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また、東京スカイツリーも気象に関わる面白いサービスをPRしていた。なんと観測器を設置できるスペースを貸し出しているというのだ。都内を高層から観測ができる貴重な場として注目される。

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気象ビジネスは成長が見込めるとあり、民間の勢いを強く感じられた。しかし、行政だって負けてはいない。気象庁ブースでは、先日打ちあげられたばかりの衛星“ひまわり8号”のミニチュアを中心に、宇宙からの観測技術を多数紹介。やはり気象庁はスケールが大きい!本展が扱うテクノロジーは、農業、運輸、製造…とありとあらゆる業界に深く関与している。社会をより豊かで暮らしやすく変える、そんな大革命の兆しが見えてきた。

【猛暑対策展】涼しさがもたらす真の恩恵とは?

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人がごった返す会場内で、『猛暑対策展』エリアだけは異様に涼しかった。工場のエアシステムや業務用大型扇風機、霧散布マシンなど、ありとあらゆる空調機器がそろう。

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中でもひと際ユニークなのは、2機の小型ファンを取り付けた空調服だ。着させてもらうと、想像よりずっと軽い!風が抜ける!気持ちいい!体感温度を約10度も下げることができ、大容量バッテリーなら連続12時間使用も可能だ。屋外作業を想定して開発されたが、最近ではアウトドアシーンでも人気を集めているらしい。

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さらにお手軽なグッズも発見した。水に浸すだけで連続20時間も冷たくなるネックウォーマーは、来場者から「欲しい!」の声が続出。類似品も多いが、サラっとしたつけ心地や冷却効果がずば抜けている。さらにポリマーの安全性も厳しく試験しており、大手企業の工場から大量発注もされた実績を誇る。

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温度を下げるのではなく、遮熱という新しい発想の製品もあった。特殊加工された薄いアルミシートは、宇宙服の材料として採用されたものの改良版。熱線、つまり電磁波を反射させることで、外部からの熱影響を大きくカットする。住宅の断熱材として使用すれば、夏は涼しく、冬は暖かい空間に。ある企業が倉庫に貼り付けたところ、空調電気代が4分の1も削減されたというのだから驚きだ。住宅に留まらずさまざまな分野での活躍が期待できる。

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最後にレポートするのは、筆者が特に本展を象徴すると思った製品。ひと目で業務用と分かる大きなエアコンは、なんと灼熱の現場、製鉄所などの空調に使われるという。また、この技術をさらに発展させ、人工雪を降らすシステムも開発。自動車メーカーの走行テストなどで使用されている。

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なるほど、猛暑対策のテクノロジーは、快適さや省エネの枠に収まらず、すべての人の“安全”を守ることにつながるのだ。だから社会リテラシーを重視する企業は導入が早い。来場者にこうした気づきを与えるという点でも、影響力の強い展示会と言える。

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実は取材中、お話を聞かせて頂いた企業の多くから、分厚い名刺の束を見せてもらった。すべて開催中、来場者や出展者同士で交換したものだという。こうした生の声からも、環境ビジネスの需要の高さが分かる。それもそのはず。日本の環境ビジネスはまだスタートを切ったばかり。他分野との連携は今後ますます活発になるはずだ。本展での出会いがどう動き出していくのか。その答えは近い未来、必ず出てくる。と、大胆な予想でまとめたいと思う。

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